英国諜報機関(MI6)に潜るロシア(KGB)のスパイをゲイリーオールドマン、ベネディクトカンバーバッチらが探す…という話。
登場人物も(私的には)多くて、誰が誰やらというところから整理しながら観る必要があるのだが、それを差し置いても難解で非常に面白くて2回、3回と観ている映画。
面白みがなくなってしまうのでネタバレはしたくないけどあるから見ないでほしい。以下浅い感想。何回も見てるのに浅い。
①英国老紳士のかっちりスーツ
最高。渋い彩度の低い色味からベネカンのベージュのスーツまで、重厚なスーツから若手のスーツまで、いやあ眼福。ゲイリーオールドマンに至っては眼鏡までかけて頂いている。最高としか言いようがない。スーツはもう全然詳しくないんだけど、観るのが大好きで、特にスリーピースのかっちりスーツが大好き。特に特に、茶系のスーツに青系の小物を合わせるのがもうたまりませんね。皮の手袋とかもね、好きですねえ。
②ジョージ・スマイリー(ゲイリーオールドマン)の哀愁
色気よ。仕事ではとてもかっこいい男なのに、私生活では、妻に他の男を作られて蔑ろにされ、家を不在にされているにもかかわらず、今でも想い続けるその哀愁がとても悲しい。私が奥さんなら、こんなイケオジが旦那なら首っ丈になるんだけどな。他に男を作る原因が彼にあったんでしょうな…
パーティで奥さんの姿を探す様は母親を探す子供のようだし、奥さんに来た手紙類をきっちりまとめていたり、奥さんが家にいると動揺するも優しく手を伸ばしたりと、なんとまあ可愛いくて可哀想な男なのでしょう。この配役にした方を胴上げしたい。コリンファースだったり、ベネカンだったり、マークストロングだったり、キャスティング最高。胴上げ!
③話の難解さ
冷戦中の二重スパイの話のようなのでね、そもそものテーマが難しいよね。各国の立ち位置がわかってた方がわかりやすいらしい。解説はこのネット社会のおかげでたくさんあがってるのでそっちを見てほしい。とりあえず、マークストロングが彼を殺したのは愛憎故だと思う。組織と自分を裏切られた悲しさもあり、それでも好きだという思いもあり、悲しいなあ。マークストロングは彼を殺してそして自害したと思うんだけどどうかな…原作にあるのかな?
もう5回は観てるんだけど、まだまだ理解が追いついてないこの脳みそが悲しい。でも、1回目はわからなくても2回、3回、と見るにわかってくる面白さがあるのでまだ1回しか見てなくて面白さがよーわからんかった、という人はもう一度観てほしい。またこれからも見返すであろうめちゃくちゃ好きな映画だ。